愛知県のラーメン
愛知県民の多くの方は意識していないかもしれないが、愛知県にもご当地ラーメンと呼ぶに値するラーメンはある。まだ地ラーメンの域を出ていないものや、ソウルフード的なものも含めて紹介してみたいと思う。
台湾ラーメン

やはり台湾ラーメンが、一番有名と言っても過言ではない。台湾から渡来したものではなくて、名古屋市千種区に今でも営業している味仙で、1970年頃から提供され始めたらしいが、鶏ガラスープを醤油ダレで味を調えて、辛ミンチ、ニラ、ネギ、モヤシなどを具に使う。ニンニクも使われているので、仕事の日の昼には避けたくもなるが、「また食べたい」・・・と思わせる不思議な魅力がある。ただし、担仔麺を元に考案されたというだけあって、中華料理店のラーメンに共通するスープの弱さは否めない。

 県内ほぼすべての中華料理店や台湾料理店で提供されているが、その台湾ラーメンは、本来のスタイルか、それに近いもの。運が悪ければ、業務用スープに、それらしい具が乗っているということも。その反面、一部のラーメン店で提供されているモノは、多くの場合が台湾ラーメン風のアレンジ。下のスープも多種多様で、スープのコクや風味を考えるとラーメン店の台湾ラーメンの方が美味しいのかもしれないが、わざわざ愛知県まで足を運ぶのなら、本家本元である味仙でいただいて欲しい。名古屋駅からだと地下鉄東山線一本。今池駅から徒歩4分程度だが、夜しか営業していないのでご注意を。ゆきちゃんは私的には味仙よりオススメ。市内に数店あるが是非本店へ。名古屋駅からだと、地下鉄鶴舞線かJR一本。鶴舞駅から徒歩10分足らず。江楽(名古屋市守山区・瑞穂区)もオススメできるが、移動手段が電車に限られると厳しいものがある。

ベトコンラーメン

 ベトコンラーメンは、愛知県北部に位置する一宮市の新京で1970年頃から提供されているが、岐阜県の香楽にも発祥の説がある。鶏ガラ醤油のスープに、どっさりのモヤシ炒め(豚肉、ニラ、ニンニク)をのせたもの。愛知県内と岐阜の南部にまで広がりを見せている。ラーメンフリークなら一宮の新京は避けて通ることは出来ないだろう。名古屋駅からだとJR・名鉄ともに一本だが、駅からは1kmある。駅から近いのは新京師勝店で、名鉄の西春駅から400m弱。味的にもオススメできる。

 新京中川店もJR関西本線春田駅から400mと近いが・・・まだまだ若い店ということで、私のお気に入りは新京東郷店。駅から距離があるので県外から来られた方にはオススメしない。他の店ではベトコンしかいただいたことはないが、東郷店だけではひと通りのラーメンをいただいている。この系列はメニュー構成に大きな違いはないので参考にしていただけたらと思う。新京とは関係のないラーメン店でも、当たり前のようにベトコン風のアレンジを繰り出しているが、わざわざ県外から来られた方にはオススメしたくない。

好来系(こうらいけい)

 好来系とは、1959年創業の好来と弟子や孫弟子などの店の総称。閉店した店も幾つかあるが、20店ほどが営業をしている。豚骨、鶏ガラ、魚介、野菜などを炊いたスープに醤油ダレを加え、薬膳のような味わい深さを持っている。基本がチャーシュー麺で、そこにメンマとネギという具の構成はどこの店も大差ない。島田屋の麺を使う店が多かったが、島田屋廃業に伴って、店ごとに使う麺は違ってきている。

 本家である好来は、閉店と開店を繰り返し、今では好来道場として営業している。名古屋駅からは地下鉄桜通線1本。吹上駅から徒歩7分程度だが、営業時間が短い上に行列もあるのが厳しい。しかし、県外から来られた方には是非味わっていただきたい。この店の近くに、お孫さんの好楽という店もあるが、駅からは離れている。

 招福軒は古いお弟子さんの店で、朝から営業しているが私はオススメしない。好陽軒も古いお弟子さんの店で、もし好来・好楽をあきらめたのなら次にオススメ出来るのはこの店。ただし、同じ好来系であっても少し趣きが違う。名古屋駅から地下鉄桜通線に乗り桜山駅。徒歩・・・8分かな。太陽は基本に忠実で、味的にもオススメ。名古屋駅からだと地下鉄東山線か名城線で本山駅。徒歩5,6分といったところ。双葉、拉ノ刻は、好来系の中ではニューウェーブ的な位置付けなので独自のメニューも多い。駅から距離があるのが厳しいところ。

その他

 私自身が、全国各地のご当地ラーメンを食べ歩く際に、その土地その土地のラーメン・サイトやブログを参考にさせていただいています。それとは逆に、わざわざ愛知県にラーメンを食べに来る方もいらっしゃると思い、愛知県内のラーメンを簡単に括ってみました。

 三吉(千種区 閉店済み)は、無化調ながらにコクあり、とてもあっさりしたラーメンがウリで、一時は県外にも店の名が広まっていた。こくや(中区)、巨泉(東区 後に昭和区)華壱(豊明市)、らーめん三吉(昭和区)、のんきや(千種区)などお弟子さんの店が増えた。三吉譲りの味が増殖するかと思いきや、後が続かなかった。

こくや、巨泉、華壱では、当初は師匠譲りの味だったが、独自のラーメンが提供されるようになった。現在では、巨泉、のんきやは閉店し、こくやが新しく店を出している。師匠との関係を表沙汰にしているのは外弟子であるらーめん三吉だけ。こくやの一部のメニューが三吉本来のイメージを比較的残してはいる。らーめん三吉では、スープが豚骨になるので、三吉らしさは希薄だが、創作ラーメンはどれも食べ甲斐がある。華壱が、三吉を昇華させたと言っても良い。2004年のオープン以来マイナーチェンジを繰り返しているので、もう華壱の味だ。

 鳥居式ラーメンは、大成食品(東京)の鳥居式らーめん塾でラーメンを学んでいて、魚介系の醤油豚骨を出す店が多く、金太郎飴とまでは行かないまでも、同じような味になりがちだが、この系列の店は息が長い。どこの都道府県にもあると思うので、わざわざラーメン食べに愛知まで来られても後回しにすることをお勧めする。

 大和的拉麺道は、大和製作所が主宰するラーメンの学校。この学校の出であることを表に出す店は少ないが、愛知県内にも数店がオープン。残念ながら、長続きしない店が多い。画一的な味にはなっていないので、気になるのなら店を訪ねてみるのもありかも?

 如水(東区)のオーナーも多店舗化を進めている。無化調ながらにコクのある如水の味はなく、博多豚骨の本丸亭を県内に展開。プロデュースした店も・・・増えつつある。力丸、有頂天、天風も系列に含まれており、麺道場(安城市)や二郎系の ごりまる は、如水監修と言われている。如水以外の店は、どこの都道府県にも同じような店はあると思うが、このグループ発祥の店である如水だけはお勧めできる。ただし、オーナー犬塚氏の姿は厨房にはない・・・

 麺なかのは、年配の方にはオススメ。春岡、丸の内、新栄と店を増やしたが、春岡の麺なかのは、屋号を変えた後に春日井に移転。屋号を変えたあたりからラーメンの方向性が変わった模様。丸の内は閉店し、この店から中区に中華そば鈴木が出たが、現在は弥富に移転。なかのDNAを継承している。新栄は大将が新たにオープンした店。現在では麺なかの発祥である春岡店があった店に移転している。

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